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少し先を見据えた機能を備え、書記席から1人で操作できる議会運営システム

周辺の議会でシステム化が進む中、長久手市議会事務局様も新しい議会運営システムを導入しました。市民がインターネットを利用して視聴できるライブ配信、議員がオンラインで出席できるビデオ会議といった機能も備え、少し先を見据えたシステムを構築させていただきました。

議長席の天井左右には傍聴席から目立たないように黒いライブ配信用のカメラが設置されている。
左奥に議会運営システムが設置されている事務局の書記席がある。

未来を見据えた“開かれた議会” を推進するためにはスペース的な制約とシステム上の問題があった

従来の長久手市議会では、市民が議会を見るためには傍聴に行くかインターネットで録画を視聴するしかなく、職員もリアルタイムで議会の状況を確認する方法がありませんでした。築56年の市庁舎では議場も狭く、いつも同じ場所でカメラマンが立ったまま撮影していました。マイクやスピーカーなどの音響設備にも不具合が出ており、市民から傍聴席が聞きにくいといった声も上がっていました。
 
一方で、周辺の議会ではシステム化が進んでおり、長久手市でも2020~2021年度にかけて議会改革特別委員会でシステム化を検討し、2022年度に予算措置をして、今回の導入に至りました。
 
一番の問題は、建物も古く、議場も狭いため、スペース的な制約があることです。システム導入にあたり操作する人が必要になりますが、新たに席を設ける場所がありません。仕事が増えても人を増やすことはできないので書記がシステムの操作を行うのですが、議会運営に気を配りながら、1人で操作できるシステムが必要でした。
 
建物も古くそのままでは配線ができず、見直す必要がありました。放送設備も一括管理された庁内放送だったため、議会中にはチャイムや放送を止めるように担当部署に依頼していました。そのため、チャイムが鳴らず、来庁者や職員が時間に気づかないようなこともありました。
他にも、共有していたマイクの長さが足りず話しにくい、ペーパーレス化のためにタブレットを導入したが議場にWiFiルーターがない、配信される映像にテロップが入っていないため誰が話しているのかわからない、委員会条例で委員のオンライン出席を可能としていたが議場と委員会室に参加可能となる設備がないといった、様々な問題点もありました。

議会運営システムのイメージ図
書記席から1人でシステム全体を操作可能。また、庁内放送システムやライブ配信システムと連携することで、スムーズに操作することができる。

当初の設計と現場の問題点をすり合わせながらユーザー目線で少し先を見据えたシステムを構築した

 
これらの問題を解決するために大きく3つの観点からシステムを構築しました。
 
(1)1人で操作できるシステム

委員会室のメイン制御システム。
書記席にも主電源(計2箇所)がある。

書記席から1人で操作するためには、以下のような機能が必要です。
  • 書記席で主電源を制御する機能
  • 議場内のカメラを操作する機能
  • 氏名等を簡単に表示するテロップ機能
  • 議会の状況を録画する機能
  • マイクの音量を調整する機能

この他にも工夫した点は色々ありますが、今回導入した議会運営システムをさらにカスタマイズすることで対応しました。
 
(2)配信システムやスピーカーと接続
今回のシステム導入によって、ライブ配信システムとの接続をできるようにし、市民の皆さんが自宅でリアルタイムに議会を傍聴できるシステムを構築しました。さらに、職員も在席しながら視聴できるので、通常業務を行いながら議会に迅速に対応できるようになりました。
 
また、議会エリアの庁内放送スピーカーをオン・オフできるようにしたことで、議会中もチャイムや放送を止める必要がなくなったため、来庁者や職員に影響がなくなりました。
 
(3)ビデオ会議でオンライン参加を可能に
長久手市の議会も新型コロナ感染症の影響を受けましたが、議場の質問席にリモート参加可能な機材を配備することで議員のオンライン参加を可能にしました。
今回のシステム導入により、今後、会議規則の改正があっても十分に対応できるようになりました。

書記席から議会を運営するための様々な操作ができる。デスク天板の下にシステムの主電源がある。

傍聴席の天井に合わせて白いスピーカーとカメラがそれぞれ2台ずつ設置されている。

この他にも現場に合わせて、配線の全面的な見直し、設置場所や機器に合わせたデザイン、業務用の安定したWiFi機器、確認用の小型モニター、理事者補助席用のはめ込み式マイクといった環境や機器の整備も行いました。通常、このようなシステム導入の際は、人員や業務をシステムに合わせるというケースが多く見られます。今回は長久手市議会事務局様と弊社との協業の結果、従来の業務の延長で、少人数で議会運営を行い、市民に開かれたシステムを構築できました。
 
福岡課長は最後に「少し先まで見据えた提案と応用を実現したシステムを議会がどう活用していくのか考えたいと思います。電子システムさんとは単なる受発注の契約関係ではなく、私たちのパートナーという姿勢で取り組んでくれました」と語ってくださいました。

ユーザーの声

今回の導入は一般競争入札を行いましたが、「安かろう・悪かろう」では困ります。建物も古く、施工期間も短いため、希望通りの議場改修が進められるのか不安もありました。
電子システムさんからの提案は、将来も見据えた内容で、様々な課題を解決してくれました。
お陰様で、以前からの来庁傍聴に加え、ライブ配信をすることでオンライン傍聴もできています。

右:福岡弘恵様(長久手市議会事務局 議事課 課長)
左:浅井良和様(同課主任) 

 

導入のポイント

  • 書記席から1人でシステムの操作を可能にした
  • 配信システムやスピーカーと接続した
  • 議員がビデオ会議を使用してオンライン参加を可能にした

 


導入先データ(取材当時)